図解でわかるRPA入門 | 仕組みや種類、無料ツールまでわかりやすく解説

図解でわかるRPA入門 | 仕組みや種類、無料ツールまでわかりやすく解説

「毎日仕事に追われて残業ばっかり」

「いつも同じ作業を繰り返すばかりで本当にやるべき業務に手を付けられない」

そんなお悩みを抱えていませんか。残業が多く、長時間労働によって疲弊している現場も多くあるでしょう。生産性を上げる方法は多々ありますが、毎日の決まった作業を削減するならRPAが適しています

RPAの話をすると、ロボットだとか、シナリオだとか、専門用語が飛び交ってわからないという声をよく耳にします。けれど、RPAの実態はそれほど難しいものではなく、ちゃんと理解すれば必ず役立ちます。

本記事では、RPA初心者でも簡単に理解できるよう図を用いてRPAの仕組みを解説しています。実際にRPAツールを触るとよりイメージがつかめるので、無料から使えるツールも紹介。本記事を読んだ後にぜひ使ってみることをオススメします。

RPAとは

RPAとは、Robotic Process Automationの略で、要するにロボットによる業務自動化を意味します。ロボットというと、アームがついた工場用ロボットやPepperのような人型ロボットを想像しますが、RPAにおけるロボットは処理を自動実行するプログラムのこと。このロボットが作業を自動実行する仕組みがRPAです。

RPAの仕組み

ロボットが業務をどのように実行するのか、それはいたって簡単。ロボット、すなわちプログラムがわかる形で業務を構成する各作業をフローとして書き記し、そのフローに沿ってロボットが代わりに処理するだけです。この業務フローを書き記したものを一般的にシナリオと呼んでいます。

シナリオ

シナリオは専用のプラットフォームで作成します。ツールにもよりますが、簡単な作業ならプログラムを書かなくて済み、エンジニアでなくてもだれでも簡単にシナリオを作成できる点が注目される理由の一つになっています。

実際にRPAツールの画面を見てみましょう。今回取り上げるのは、とりわけUIが優れていると評判の「UiPath」。下記画像を見てもわかるように一つひとつの業務をつなぎ合わせればシナリオを作成できます。

UIPathフローサンプル

RPAの種類

RPAはPC上の操作を記録して業務を自動化しますが、その記録方法によって種類が分けられます。また、自分のPCにインストールするタイプと、サーバーにインストールして利用する2つの種類があります。一つひとつ理解して自社に最適なRPAを選びましょう。

業務の記録方法による分類

自動化するには業務を構成する作業を一つずつRPAに記録する必要があります。記録する方法は大きく分けて3つあり、各記録方法によって自動化できる業務に制限が出てきます。

【座標指定型】

座標指定型は、文字通りPC画面の中の場所を記録するタイプ。特定の座標を指定して囲まれた場所を記録し、クリックや文字入力を行います。場所を指定するだけで済むので、作業を記録するのはとても簡単ですが、アイコンやショートカットの場所が変わると動かなくなるので、変更に弱いといえます。

座標認識型

【画像認識型】

画像認識型は、ショートカットアイコンやブラウザのテキストなどを画像として記録します。処理を実行する際は覚えた画像と実際の画面を照らし合わせて自動実行。ただ、画像認識の精度も100%ではないため、一定数の誤差を見込む必要があります。

画像認識イメージ図

【セレクタ型】

セレクタ型はプログラムを構成する要素の特徴をつかんで認識するタイプ。例えば、ウェブサイトであればHTMLといったプログラミング言語、つまりテキストで書かれています。このテキストでボタンや入力フィールドを表現しており、RPAはこのテキストを検出できます。ボタンを表現しているテキストで使われている単語がわかれば、ボタンを押すことができるというわけです。

プログラムの構成要素は、システム改修やWebページの更新で変わる可能性がありますが、改修自体頻繁に行われるものではありません。そのため、座業指定型や画像認識型と比べて、高い精度が得られます

セレクタ型

RPAをインストール方法による分類

RPAのインストール方法はデスクトップ型とサーバー型に分かれます。インストール方法によって、RPAを管理する手間や導入規模が変わってきます。

【デスクトップ型】

デスクトップ型は自分のPCにRPAツールをインストールするタイプ。簡単に導入できて、少ない台数でも運用できる点ところにメリットあり。デメリットとしては、シナリオが変わったら1台ずつ適用する必要があることです。

シナリオは業務フローを書き記したものですが、業務フローはそのときの事業環境によって頻繁に変わります。そのためシナリオを描き替えるたびにそれをPCで読み込ませなければなりません。台数が少ないうちは問題になりませんが、十台、二十台と増えていくたび、シナリオを適用する手間がかかります。

【サーバ型】

一方、サーバ型は個人用のPCを管理する管理用PC(サーバー)にインストールするタイプです。デスクトップ型とは違って、シナリオ変更があっても1台のサーバに読み込ませるだけで済むので手間がかかりません。各ロボットごとに起動時間や順序をスケジューリングでき、サーバから集中管理できるのも大きなメリット

しかし、ライセンス費用が比較的高く、少数のPC管理には過剰なので、大規模な自動化業務に適しています。サーバの管理者も必須で気軽に導入できるものではありません。

RPAのメリット

RPAの仕組みを解説してきましたが、RPAを導入することでどんなメリットがあるか、一度まとめます。

  • 一連の作業を自動化できるから業務を削減できる
  • 業務フロー通りに処理するからヒューマンエラーを防げる
  • 既存の業務をシナリオとして可視化するため業務の透明性が図れる

大きなメリットはこの3つ。毎日のルーチンワークを人がやる必要はありません。それをロボットに置き換えることで単純に業務量が削減できるのがRPAを導入する大きなメリットです。

そして、ロボットが持つ特性として、正確性と高速性があります。人間がやると間違える作業もロボットなら間違えないうえにスピードも速い

そして、最後の透明性とは、だれが見ても同じ業務をできるということ。特定の個人にノウハウがたまり続けて属人化してしまうことは多々ありますが、業務フローを書き記せば未然に防ぐことが可能です。

RPAのデメリット

いいことだらけのRPAにも当然デメリットがあります。業務フローを書き記せばあとは自動化できると述べましたが、そもそもすべての業務を引き出すことが難しいところです。現場の運用責任者からヒアリングしても個々の実務担当者によって作業のやり方や考え方が異なるため、すべてを網羅することが困難。

最近では、それが問題になって、業務フローを再設計する段階から分析するプロセスマイニングが登場しましたが、まだまだその概念が普及するには時間がかかりそうです。

【2019/1/24追記】RPA導入前に必ず確認すべき4つのデメリットと対処法を解説しました!

RPA導入前に要確認!4つのデメリットと対処法を徹底解説

RPAが向いている業務

RPAは作成した業務フローをもとにロボットが作業を自動実行します。つまり、決まりきった作業に最適。そのほか、人間には処理しきれない膨大なデータ処理や正確性がウリのロボットならではのコンプライアンス業務にも適しています。

毎日の決まった作業

受発注や在庫確認、勤怠チェックなど、日々必ず行う業務は自動化に適しています。自動実行する時間も指定できるため、必要なときに実行可能。一般的なアプリケーションなら改修が必要な他システムとの連携も容易です。RPAはPC画面での操作をすべて記録するため、日常業務で複数のシステムを操作する場合も記録した通りに処理します。

膨大なデータ処理

競合調査やWeb上のデータ収集もRPAが最適。ブラウザを立ち上げて検索し、必要な情報をExcelにコピペする作業はよくあるのではないでしょうか。そんなときもRPAなら自動で収集可能。時間がかかる作業もRPAなら休まず高速に処理できます。

コンプライアンスに関わる業務

RPAは正確性に焦点を当てれば、指示したとおりの作業しか実行しない点はコンプライアンスの向上につながります。記帳作業や顧客データを扱う業務をRPAに任せ、人間が介する余地をなくすことで横領やデータ流出を防げます。

しかし、いくら正確だといってもRPAの運用体制がとれていればの話です。特にコンプライアンスに関わる業務の自動化は内部統制をとり、悪用されない体制を整える必要があります。

無料で使えるRPAツール

RPAと聞くと導入に多額の費用がかかる大企業向けの話だと思われるかもしれませんが、無料で使えるツールもあります。無料ゆえにサポートは期待できませんが、機能的には十分に業務で活用可能。試しに触ってみることでRPAの理解につながるので、一度使ってみてください。

【 2019/1/24追記】中小企業向けに無料・低価格で利用できるRPAツールを紹介しました。

【中小企業向け】低価格で小規模から始められるRPA・RDAツールまとめ

SikuliX

SikuliX

SikuliX」は無料で使えるオープンソースのRPAツールです。画像認識を搭載しており、PC上のアイコンや入力フィールドを画像として識別して処理します。制限なく無料で使える点が長所ですが、複雑な処理を自動化する場合はプログラムを作る必要があるのが難点。プログラミングスキルが求められるため、IT部門を抱える企業にオススメです。

UiPath(条件付き無償利用あり)

UiPath

UiPath」はUiPath社が提供するRPAツール。直観的に操作できる開発環境「UiPath Studio」に定評があり、プログラミングなしでも十分に自動化ロボットを作成可能。レコーダー機能も搭載。

気になるライセンスですが、「個人ユーザー」「エンタープライズ」「その他の法人」で利用条件が異なります。「エンタープライズ」の定義は以下の通り。

エンタープライズとは(a)250台以上の端末数(物理または仮想マシン)またはユーザー数、または(b)年間売上で500万米ドルを超える金額(または他の通貨で同等の金額)のいずれかを有する組織(適用法で定義)を指します。エンタープライズは、評価とトレーニングの目的でのみUiPath StudioとUiPath Orchestrator Community Editionを使用できます。

https://www.uipath.com/ja/resources/free-trial-or-community

「エンタープライズ」ではない小規模事業者(その他の法人)は最大5台まで無料で「UiPath Studio Community Edition」を利用できます。

※ライセンス規約が変更される場合があるため、正確な情報は必ず公式サイトでご確認ください。

まとめ

RPAはロボットによる業務自動化の仕組みのこと。既存の業務フローをロボットにも理解できる形で書き記すことで、それをもとに自動で処理します。高速性や正確性に優れており、定型業務や膨大なデータ処理、コンプライアンス業務に最適。

しかし、業務フローを実務担当者からすべて引き出すのが困難。無料から使えるツールもあるので、一度試してみてください。

バルモアではRPAによる業務自動化支援サービスを提供しています。ヒアリングから新たな業務フロー作成、ロボット開発、導入、運用、保守までワンストップ対応。生産性アップにお悩みの際はぜひお気軽にご相談ください。