RPAで自動化できる業務とは?事例から考える自動化に適した業務の特徴

RPAで自動化できる業務とは?事例から考える自動化に適した業務の特徴

事例から考える自動化業務の特長

RPAツールを利用して業務を自動化できれば、作業時間を大幅に短縮できます。

しかし、なんでもかんでも自動化すればいいというわけではありません。時間がかかっている業務のなかでも自動化に適したものと適さないものがあります。

本記事では、RPAで自動化する業務のイメージがつかない方を対象に、RPAの仕組みから自動化に適している業務を選定する方法を紹介します。

RPAの仕組み

自動化する業務を選定する際は、RPAの仕組みから理解するとスムーズです。実際の導入事例を参考にすることもできますが、事例ありきでは本当に自動化すべき業務に直接アプローチできません。

その点、RPAの仕組みさえ理解してしまえば、自動化に適した業務の特徴がわかるようになり、自動化対象業務を選定しやすくなります。

RPAの仕組みといっても難しいものではありません。その仕組みは「PC画面上の要素を指定すること」「指定した要素にPC操作を行うこと」の2つに大別できます。

自動化対象業務の特長

PC画面上の要素を指定すること

PC画面上の要素とは、クリックできるものを指します。例えば、アイコンやボタン、入力欄といったものが当たります。RPAでは、最初に作業を実行する要素を指定することで対象を認識しています。

指定した要素にPC操作を行うこと

要素を指定できれば、RPAはその要素に対してPC操作を実行します。PC操作とは、普段PCを触っているときの操作と考えていただいてかまいません。クリックやドラッグアンドドロップ、コピペといった操作です。指定した要素にPC操作を自動的に実行することで自動化を実現しています。

自動化に適した業務の特徴

RPAの仕組みはPC画面上の要素を指定し、その要素に対してPC操作を行うことでした。この仕組みから自動化に適している業務の特徴は以下の3つに整理できます。

電子化されている

PC画面上の要素を指定するというRPAの仕組みから、自動化対象の業務は電子化されている必要があります。伝票を書いたり、請求書を郵送するといったアナログ作業はもちろんできません。ただし、紙から電子データに変換するOCRという技術もあるので、紙媒体の作業も自動化することは可能です。

手順が決まっている

RPAは「要素を指定」「指定した要素を操作」といった命令を繰り返し実行します。そのため、業務を自動化するためには命令という形で指示できるよう作業手順が決まっている必要があります。

しかし、1パターンである必要はありません。通常業務でも1パターンで完結することは少ないはずです。RPAでも条件に応じて複数のパターンを作ることが可能です。

作業の繰り返しが多い

作業の繰り返しが多いという特徴は必須ではないため見過ごされやすいですが、一番重要なポイントです。自動化する業務の分かれ目はこの繰り返しにあるといっても過言ではありません。

理由は単純明快、繰り返し処理が多いほど自動化効果が高いからです。作業内容の繰り返しはもちろん、作業頻度の観点で繰り返し業務があるか確認しましょう。

自動化業務の特徴を押さえた事例

自動化対象業務の特徴を踏まえて、より理解を深めるために実際の事例を見てみましょう。まずは以下の動画をご覧ください。Excelにまとめた請求情報をもとに請求書作成を自動化した事例です。

事例で紹介された業務を分解すると、ExcelファイルとWord形式の請求書テンプレートを開き、Excelのデータをテンプレートに転記する処理を繰り返しています。Excelの取引先情報をすべて転記し終えた時点で自動化作業は完了となります。

一つひとつの作業を見てみると、自動化に適している業務の特徴を3つとも押さえています。ExcelとWordのみの電子データで完結されており、データを転記する手順が決められていて、作業が繰り返されています。

自社の業務がRPAに適しているのかを考える際は、この事例をイメージしてみてください。作業レベルまで分解した業務が3つの特徴を押さえていれば、その業務こそが自動化対象です。

自動化に適した業務例

自動化対象の業務を考える参考となるよう、具体例も取り上げておきます。よく自動化される業務の種類としては以下の3つがあります。

情報収集

ウェブサイトや特定のファイル、システムから情報を収集する作業は自動化に適しています。

例えば、小売業であれば販売商品と同じものを扱っている競合店の価格調査。建設業であれば工事を任せられる資格保有業者を公共データから取得する作業が挙げられます。

データ整形

生のデータを使える形に整形する作業も自動化に適した業務の一つです。手作業でコピペを繰り返す作業は負荷が大きく間違えやすいため、自動化の効果を発揮しやすいといえます。

例えば、複数のECサイトから受注情報をまとめて取得し、売上データとして統合する業務が挙げられます。ECサイトごとにデータ形式が異なると手作業で集計するのが手間になりますが、RPAを利用することで形式ごとにデータを整形できます。

システム登録

データ整形に続いて基幹システムへの入力作業も自動化に適しています。受発注や財務、会計など、さまざまなシステムを利用していると思いますが、基本は登録作業です。登録フォームに合わせて取り込むデータを指定できれば登録作業も自動化できるようになります。

まとめ

自動化に適した業務について解説してきました。RPAの事例は数あれど、自社の業務に完璧にマッチした事例がなく、RPAの導入イメージがつかない方がいるのではないか、と思ったのが執筆にいたったきっかけです。

電子化されている」「手順が決まっている」「繰り返しが多い」自動化対象業務に迷ったらこの3点が満たされていることを確認しましょう。これさえ押さえておけば自動化に適した業務から大きくそれることはありません。

自動化は手段であって、目的ではありません。本当に自動化すべき業務なのか、その参考になれば幸いです。