RPAに向いている業務とは?自動化できることを作業例を交えて解説!
こんにちは、業務自動化ツール開発担当の吉池(@valmore_myoshi)です。
日々の業務のなかで、「これって自動化できないかな」と思うことはありませんか?
人の判断やスキルが必要なわけでもなく、ルーチン化している作業は身の回りに転がっているものです。
ルーチンワークであればRPAをはじめとしたツールで自動化できますが、すべて自動化できるわけではありません。自動化可否の判定は作業に応じて見るべきポイントが異なります。
そこで本記事では、自動化に向いている業務を見極めるポイントを解説します。
「業務はすべてロボットがやってくれる」という甘い文句に釣られてRPAを導入したはいいけれど、自動化できる業務がなかったら本末転倒です。
ぜひRPA導入前に本記事を読んで、自動化可能な業務の理解に役立ててください。
自動化に向いている業務とは?
自動化に向いている業務には、以下の3つの特徴があります。
- 電子化されていること
- 手順が決まっていること
- 繰り返しが多いこと
電子化とは、PC上のデータとして扱えるようにデジタル化されていることを指しています。RPAによる自動化はPC上で行うため、電子化されていることが必須です。
手順が決まっていることも必須です。RPAはあらかじめ決められたルール通り作業を実行するだけなので、臨機応変な対応はできません。
繰り返しは必須ではありませんが、繰り返し処理が多いほど手間が省けるのでRPAの恩恵を受けやすいといえます。
事例をもとに自動化に適した業務を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
RPAで自動化できる業務とは?事例から考える自動化に適した業務の特徴
自動化対象業務の見極めポイント
自動化に向いている業務の特徴を3つ解説しましたが、いくらか抽象的すぎるという声も聞こえてきそうです。本記事ではさらに踏み込んで具体的な業務例から自動化可否の見極めポイントを2つ解説します。
操作対象を一意に特定できるか
「操作対象を一意に特定できる」とは、重複なくただ一つの操作対象を指し示せることを意味します。
Excelを使った業務を例に考えてみましょう。データを転記する作業や集計作業といったルーチンワークが考えられます。Excelからデータをコピーするにしろ、ペーストするにしろ、特定のセルを操作しています。このセルを明文化して指し示せるかが自動化可否の判定基準になります。
例えばExcelからWebアプリへデータを転記する作業を考えてみましょう。下記のようなWebフォームがあったとして、Excelの行数分データを投入するとなると、常に会社名はA列に名前はB列と指定できます。つまり、特定のセル範囲をA列、B列と明文化できているわけです。
データ元がこのような形だとどうでしょう。どのセルから会社名や名前を引っ張ってくればいいのかわかりません。セルを一意に指定できない、つまり操作対象を一意に特定できなければ自動化に適さないのです。
操作対象が頻繁に変更されないか
操作対象の変更も見極めポイントとして重要です。操作対象の表示有無はもちろん、外見の変更も考慮に入れる必要があります。
WebアプリとしてGmailを例に考えてみましょう。メールを自動化するときにGmailであればメールの作成ボタンを押して本文を作成し、送信ボタンを押す。本文の作成はともかく、手順が決まっている典型的なルーチンワークです。
ここで作成ボタンがGoogleの都合で消えたらどうでしょう?RPAはたちどころに止まってしまいます。Gmailのアップデートにより外見が変わる可能性も否定できません。自動化可否を見極めるときに操作対象の変更を気にかける必要があるのはこのためです。
RPAツール導入の進め方
業務の自動化可否を判定できるようになれば、RPAの導入を検討する準備が整ったといえます。見極めポイントをもとに自動化対象業務を見積もり、導入コストや機能に見合ったRPAツールの選定に進みます。
各社さまざまなRPAツールを提供していますが、メジャーなRPAツールは年間ライセンスに加えて、コンサルティング費用がかかるケースが大半です。中小企業であれば、無料から使えるRPAツールもあるのでぜひ一度試してみてください。
RPAツールについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【中小企業向け】低価格で小規模から始められるRPA・RDAツールまとめ
まとめ
RPAに向いている業務の特徴を解説しました。以前も別記事で3つの特徴を解説しましたが、今回はさらに踏み込んで自動化可否の見極めポイントもご紹介しました。
操作対象を一意に特定することも変更を考慮することも言われれば納得いただけると思いますが、エンジニア的視点がなければ気づけないポイントです。
RPAに興味があって本記事もご覧いただいていると思いますが、自動化を検討している業務を今一度、ポイントに照らし合わせて見直してみることをオススメします!