人気OCRソフト4選 – 読み取り精度や特徴を徹底比較
OCRは紙の情報を自動でテキストデータ化することで、業務効率化できると注目を集めています。しかし導入検討中の方もOCRツールの多さに戸惑われているのではないでしょうか。
本記事ではPCにインストールするタイプのOCRの中で、人気なソフトを4つ取り上げます。OCR導入の参考にしてみてください。
PCインストール型OCRの特徴
OCRはソフトをPCにインストールして使うタイプだけではなく、スキャナのOCR機能を利用するタイプやWebブラウザ使ってクラウド上のOCRを実行するタイプもあります。
PCインストール型OCRは以下の特徴を持つことが多いです。
- 安価で買い切りタイプの価格設定
- インターネット上に書類をアップロードする必要がない
- 複数のPCにインストールする場合は追加の料金が発生する
- 手書き文字の読み取りに弱い
もしこれらの特徴が業務と合うならインストール型のOCRソフトが向いています。各ソフトの特徴から最適なOCRツールを選びましょう。
各OCRソフトの特徴
PCインストール型のOCRにも様々な特色をもったソフトがあります。各ソフトの特徴を比較して自社にあったOCRソフトを見つけましょう。
実際に試せるものは以下のプライバシーポリシー文章の画像を使って、OCRの読み取り精度も確認します。
読取革命Ver.16
読取革命Ver.16はソースネクスト株式会社が販売している非常に歴史のあるOCRソフトです。ver.15まではパナソニックが販売していました。
全機能を利用できる「標準モード」と直感的に利用できる「かんたんモード」があります。本記事では「かんたんモード」を使って読み込みを行ってみました。
読み取る画像を選択すると読み取り領域が赤枠で自動で設定されます。これを微調整して画面上部の「認識」ボタンを押すと下の画像のようにOCRが実行されます。「バルモア」が「ハルモア」、ピリオドと「。」が逆になっている箇所もありますがほとんど問題なく読み取れています。
【読み取り結果】
ハルモア(以下、当ウェブサイト)は、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)その他の関係法令を遵守するとともに、本プライバシーポリシーを遵守しま す。 1。個人情報の収集 当ウェブサイトは、個人情報を利用目的のために必要な範囲で、適法かつ適正な手段により取得します。 当ウェブサイトでは、サイトの利用状況やユーザー属性情報(年齢、性別、興味や関心など)を把握するためにGoogle Analyticsを利用しております。Google Analyticsではクッキー(cookie)を使用し個人を特定する情報を含まずにログを収集します。なお、Google Analyticsの利用により収集されるログはGoogle社のプライ バシーポリシーに基づいて管理されます。 2。個人情報の利用目的 当ウェブサイトは、個人情報を以下の目的で利用します.個人情報保護法その他の法令により認められる事由がある場合を除き、ご本人の同意がない限り、この範囲を 超えて個人情報を利用することはありません. ・当ウェブサイトが提供する業務の遂行 ・お問い合わせへの対応 ・その他上記の利用目的に付随する目的 3。個人情報の第三者提供 当ウェブサイトは、個人情報保護法その他の法令で規定されている場合等正当な理由がある場合を除き、個人情報を、事前にご本人の同意を得ることなく、第三者に提 供いたしません. 4。個人情報の安全管理 当ウェブサイトは、個人情報を、ウェブサイト内の運営体制及びスタッフの教育を通じて、適切に管理し、個人情報の漏えい、滅失、毀損等に対する予防措置を講じま す。 5。個人情報の開示、 停止等について 当ウェブサイトはユーザーご本人から、個人情報の訂正、削除、利用停止を求められた場合には、ご本人からのご請求であることを確認の上で遅滞なく必要な調査を行 い、その結果に基づき、個人情報の内容の訂正、削除、利用停止を行い、その旨をご本人に通知します。なお、合理的な理由に基づいて訂正または利用停止を行わない 旨の決定をしたときは、ユーザーに対しその旨を通知します。
読み取り結果は保存ボタンを押すとWord, Excel, PDF, テキストファイルなど様々な形式で保存できます。CSV出力には対応していないので、CSVでシステムに一括入力したいなどの要望がある場合は注意が必要です。
「標準モード」で実行すればテンプレート機能を使えます。1度設定した読み取り領域を保存し、同じ形式のファイルに適用できる機能です。何度も同じ設定をする必要がないので便利ですが、「テンプレートを選択して適用」を画像1枚1枚に対して行う必要があったので数が多くなると面倒に感じるかもしれません。
ボタンを数回クリックするだけでOCRの実行と保存ができるので非常に使いやすいという印象です。扱う書類の文字が活字で、書類枚数がそこまで多くない方におすすめです。
以下のページから体験版のダウンロードが可能となっています。
https://www.sourcenext.com/product/pc/use/pc_use_003021/biz/
- 価格:税抜き11,800円
- 活字であれば高い認識精度
- かんたんモードで直感的な操作
- 読み取り個所を自動で認識(複雑な書類はかなり修正が必要)
- 設定した読み取り領域をテンプレート保存して再利用
- テンプレートの適用は1件ずつ行う必要あり
- csvファイル出力に対応していない
- 日本語手書き文字には未対応
本格読取 5
本格読取 5は読取革命Ver.16と同じくソースネクスト株式会社が販売しているOCRソフトです。
読取革命Ver.16よりも安価ですが、その分機能が少なくなっています。機能の詳しい比較は読取革命Ver.16のページに比較表が載っていますのでご覧ください。
読取革命Ver.16にない特徴として名刺読み取りソフトを搭載しています。読み取り書類に名刺が多いという場合ご検討されてはいかがでしょうか。
- 価格:3,980円
- 読取革命Ver.16よりも機能が少ない
- 名刺読み取りソフトを搭載
Adobe Acrobat DC
OCR専用のソフトではありませんが、Adobe Acrobat DCもよく名前があがります。OCR機能があるのは「Pro」版となります。
PDFを扱うドキュメントソフトですが、画像ファイルもPDFに変換して開けるので問題ありません。OCRを実行するにはPDFファイルを開いて「スキャンとOCR」ボタンを押し、「テキスト認識」を実行するだけです。自動でテキストデータ化したpdfに変換されます。
Adobe Acrobat DCを使ってPDFファイルをWord, Excel, テキストファイルなど様々な形式に変換できます。今回の読み取り結果では「バルモア」が「パルモア」、「保護」が「保謎」、「遵守」が「達守」など誤りがちらほら見当たりました。
【読み取り結果】
パルモア(以下、当ウェブサイト)は、個人情報の保謎に関する法律(個人情報保證法)その他の関係法令を達守するとともに、本プライパシーポリシーを追守しま す。 1個人情報の収集 当ウェブサイトは個人情報を利用目的のために必要な範囲で、適法かつ適正な手段により取得します。 当ウェブサイトでは、サイトの利用状況やユーザー属性情報(年齢、性別、興味や閲心など)を把握するためにGoogleAnalyticsを利用しております。Google Analyticsではクッキー(cookie) を使用し個人を特定する情報を含まずにログを収集します。なお、GoogleAnalyticsの利用により収集されるログはGoogle社のプライ パシーポリシーに基づいて管理されます。 2.個人情報の利用目的 当ウェブサイトは、個人情報を以下の目的で利用します。個人情報保護法その他の法令により認められる事由がある場合を除き、ご本人の同意がない限り、この範囲を 超えて個人情報を利用することはありません。 ・当ウェブサイトが捉供する業務の遂行 •お問い合わせへの対応 •その他上記の利用目的に付随する目的 3.個人情報の第三者提供 当ウェブサイトは個人情報保謹法その他の法令で規定されている場合等正当な理由がある場合を除き、個人情報を、事前にご本人の同慧を得ることなく、第三者に提 供いたしません。 4個人情報の安全管理 当ウェブサイトは、個人梢報を、ウェプサイト内の運営体制及びスタッフの教育を通じて、適切に管理し、個人情報の減えい、滅失、毀損等に対する予防措置を謹じま す。 5.個人情報の開示、停止等について 当ウェブサイトはユーザーご本人から、個人情報の訂正、削除、利用停止を求められた場合には、ご本人からのご請求であることを確認の上で遅滞なく必要な調査を行 い、その結果に基づき、個人情報の内容の訂正、削除、利用停止を行い、その旨をご本人に通知します。なお、合理的な理由に基づいて訂正または利用停止を行わない 旨の決定をしたときは、ユーザーに対しその旨を通知します.
Adobe Acrobat DCはOCR専用ソフトではなく、PDF関連の機能が多様にあります。OCRのためだけに導入する製品というよりはOCR以外にもAdobe Acrobat DCの機能が必要な方向けでしょう。
PDFを扱うことが多く、読み取りファイル数も多くない方であれば利用を検討されるとよいでしょう。
- 価格:税抜1,580 円/月(Pro版)
- OCR以外にも豊富なPDF関連機能
- OCR専用ソフトより精度は落ちる印象
- 複数ファイルを一括OCR実行できない
帳票OCR Ver.8
帳票OCR Ver.8は法人利用限定のOCRソフトです。以下のような法人利用を想定した機能が特徴的です。
・事前フォーマット登録して一括認識
帳票OCR Ver.8はフォーマットという読み取り領域を設定したテンプレートを作成し、複数のファイルに対して一括でOCRを実行できます。
例えば発注書の読み取り領域を1度フォーマットとして保存すれば、同じ形式の発注書を100枚一括で実行できます。
・認識結果のデータチェック機能
OCRの読み取り結果が正しいか、自動でチェックする機能です。チェック機能はいくつかありますが代表的なものは「マスターデータチェック機能」でしょう。
顧客番号や商品番号などをマスターデータとして登録しておけば、OCRの読み取り結果が登録外の番号の場合に通知され、誤りにすぐに気づけるようになります。
・CSV出力に対応
認識結果をCSVなどのファイル形式で保存することが可能です。
OCRでテキストデータ化した後は、何らかのシステムにコピーペーストで入力することになると思います。しかしシステムがCSVインポートに対応している場合、CSVファイルをアップロードすればシステムへの入力を完了できます。
高機能なだけあり、比較的高価で年間保守金額もかかります。それでも活字の読み取り書類数が多い場合や、入力システムにCSVインポート機能がある場合は大きな効率化が見込めるでしょう。
法人限定で以下のページから体験版を申請できます。気になる方は一度試されることをおすすめします。
https://www.panasonic.com/jp/business/its/ocr_form/demo.html
- 価格:税抜398,000円(年間保守 税抜59,700円/年)
- テンプレートによる一括読み取り機能
- データチェック機能
- OCR結果をCSV形式で出力可能
- 日本語手書き文字には未対応
まとめ
OCRソフトにも様々な特徴があり、自社にあったものを見つける必要があります。今回、人気の4種のOCRソフトをご紹介しました。金額や特徴、精度などから要件に合うか比較してみてください。
体験版などをダウンロードできるソフトも多いので、少しでも気になるものがあれば試してみるとよいでしょう。